【シンデレラ城のモデル】ノイシュバンシュタイン城 見学する前に知っておくべきこと!
こんにちは、こんぶです。
先日、あの有名なノイシュバンシュタイン城に行ってきました!
城を建てた「ルートヴィヒ2世」の人物とか歴史とかを感じられて、すっごくおもしろかった!!
それは、お城に関する予備知識をしっかり知れたからこそ。
知らなかったら「すご~い。豪華~。」って素通りしちゃうこともあるけど。
知ってるだけで、「これが!あの!?!?」ってなる。
旅行先での見学って、知識があれば見方も感じ方も変わって、もっともっと楽しくなりますよね!
ということで、こんぶが知ったノイシュバンシュタイン城にまつわるお話を紹介します。城での感動が増しますように~。
(あと、こんぶの薄れゆく記憶保持のために。)
こんぶの失敗談
実は、大学生のときにも一回だけノイシュバンシュタイン城を見学したことがあるのですが・・・。
そのときは、知識0の状態で見学に行きました。
こんぶ「ディズニーランドのシンデレラ城のモデルになった綺麗なお城でしょ?見てみたい!(わくわく)」
ってな感じで見に行って、それはそれですごくよかったんです。オーディオガイドもあるし。
でも、日本に帰ってから友達に説明しようと思ったら「あれ?」ってなった。
「メルヘンな王が趣味で可愛いお城建てたんだよ・・・」
終わり。
寂し。笑
やっぱもうちょっと知ってた方が、ね。
ヴィステルバッハ家のこと
このお城を建てたのは、ルートヴィヒ2世です。
どんな人かというと・・・。
まずは、ルートヴィヒ2世のおうちの紹介から。
ヴィステルバッハ家。磯野家とかなら覚えやすいのに。
ルートヴィヒ2世のひぃおじいちゃんから、代々王様です。
王国の名前は、バイエルン王国。当時、ドイツの南の方、ミュンヘン周りを仕切ってた王国です。
ウインナーのアルトバイエルンがちらつく・・・。笑
ちなみに、アルト=古い・旧
ひぃおじいちゃんが、初代バイエルン王・マクシミリアン1世。
ミュンヘンにあるレジデンツ(ヴィステルバッハ家のおうち宮殿)の真ん前の広場に建ってる像はこの人だそうな。初代だもんね。
王様は、ひぃおじいちゃん→おじいちゃん→お父さん→ルートヴィヒ2世の順で、順当にバトンタッチされます。
おじいちゃんの名前は、ルートヴィヒ1世。スキャンダルの多い人だったそうな。
愛人とのスキャンダルで退位。芸能人か。笑
そして、パパのターン。名前はマクシミリアン2世。呼び名ヨーゼフ。名前交互なの謎。(マクシ→ルート→マクシ)あと、そこらへんの国に同じ名前の人多すぎ問題。
マクシミリアン2世は、ノイシュバンシュタイン城のすぐ近くにあるホーエンシュバンガウ城(黄色いやつ)を建てます。
ホーエン=高い
シュバン=白鳥
ガウ=場所
高いとこに白鳥城?
(シュバンガウはこのあたりの地名らしい。笑)
もうちょっといい写真ないんかいって感じだけど、これ。
ノイシュバンシュタイン城から見下ろすと、これ。
中央のちょっとだけ見えてる黄色っぽいのが、ホーエンシュバンガウ城。お父さんのお城がホーエン(高い)だって言ってんのに、それよりホーエンなとこに建てちゃう。
ちなみに、ノイシュバンシュタイン城の意味は。
ノイ=新しい(NEW)
シュバン=白鳥
シュタイン=石
新しい白鳥石城。
お父さんのお城はリノベーションだから、ノイじゃなかったらしい。
意識してる?って思ったら、ノイシュバンシュタイン城の当時の呼び名は「ノイホーエンシュバンガウ城」だったからみたい。
あ、お父さんの話だった。
えーっと、お父さんのマクシミリアン2世は、王様の仕事を頑張ってて忙しかったらしい。だから、ルートヴィヒ2世をあんまりかまってあげられない。
子ども時代、ルートヴィヒ2世一家は、ホーエンシュバンガウ城で過ごしてて。
ルートヴィヒ2世は、お城にあったワーグナーのオペラの絵が大好きだったんだって。特に「ローエングリン」が大好き。教育係に何度も何度も、「話して」ってせがんだらしい。
お父さんは、ルートヴィヒ2世が9歳くらいの頃から、王としてのみっちりお勉強をさせる。
ルートヴィヒ2世には、弟がいたけど、跡取りはルートヴィヒ2世だもんね。
弟の名前はオットー。弟のオットー。言いたいだけ。笑
お父さんは、子どもたちにかまわない上に、質素な暮らしをさせる教育方針で、子どもからしたら冷淡な父。ルートヴィヒ2世は、お父さんにもお母さんにもあんまり甘えられなかったみたい。可愛そう。
お母さんと弟と一緒に近所の散歩とかは行ってたらしく、3人の山歩きスタイルが宮廷で流行ったこともあったらしい。
ルートヴィヒ2世の即位
そして、ついについにルートヴィヒ2世の時代がやってきます。
ルートヴィヒ2世が19歳のときに王様に。大学1年生の年齢で王様はあかん。
ルートヴィヒ2世は超絶イケメン。しかも高身長。なんとこの時代で190オーバー!
この流れで参考画像を出されるとか、いじめだけどこの人。笑
期待を裏切らないイケメン。(個人の感想です。)
むしろ、後ろの薄い面々気になる。
周りの国のお姫様からモテたらしい。
でも、本人はあんま女性に興味なかったらしい。ホモやったんかも。(これは冗談じゃなく)
ただ、そんなルートヴィヒ2世もエリザベートには心を開いていた様子。
エリザベートは、オーストリア皇帝妃。ルートヴィヒ2世のいとこ。本当すごい家系。しかも、エリザベートはヨーロッパ一美しい!美男美女!!この流れで写真出したいけど持ってない。笑
二人は一時期、文通をしてたらしい。シュタルンベルク湖にある、バラの島に手紙を隠しておくスタイル。返事を島に隠すとかメルヘン。
これがシュタルンベルク湖ね。シュタルンベルク湖。あとでまだ登場するぞ。
そんで、エリザベートと結婚してほしいところだけど、ルートヴィヒ2世は生涯独身。一度婚約をしています。相手はゾフィー。まさかの、エリザベートの妹。おいおい。
しかも、エリザベートが勧めたらしい。
それでなのか何なのか、ルートヴィヒは何度も結婚式をドタキャン。→婚約破棄。
そして、そのまま独身を貫く。
だから、ルートヴィヒ2世の後は、王位のバトンタッチが変則になります。
ルートヴィヒ2世→弟のオットー(摂政:ルイポルト・・・お父さんの弟)→ルイポルトの息子、ルートヴィヒ3世。ここで王政終了~!
ついでにあえてバラしちゃうけど、年取ると全然イケメンじゃなくなったらしい。
お肉でぶよぶよになって、歯もボロボロ。固形物食べられなくて流動食を召し上がる王様。闇が深い。
王になったルートヴィヒ2世は、政治の仕事がんばるぞー!ってやる気。
でも、当時バイエルンの財政は下向き。戦争負けるし。思うように政治が動かせない。
ルートヴィヒ2世は戦争が嫌いだったんだけど、周りの国の状況的にも避けられなかったぽい。
ルートヴィヒ2世の即位が1864年から。
1866年には、普墺戦争が勃発。
プロイセンは、ベルリンを中心にドイツの北部の方からポーランドとか東の方にむかってうわーーっと勢力を伸ばしてた王国。
オーストリア帝国は、現在のオーストリアやらハンガリーやらうおーーって大きな勢力だった帝国。マリー・アントワネットやマリア・テレジアで有名なハプスブルク家の一味。
説明雑。
要は、プロイセン王国とオーストリア帝国が、ドイツ統一の主導権を争った戦い。
大ドイツ主義のみなさん「オーストリアにいるドイツ人たちも含めて、ドイツを統一しようよ~」
オーストリア帝国「そんなんされたら、うちの帝国バラバラなるし!やめれ。」
プロイセン王国「オーストリアさんに同意~!(しめしめ仲間だと思ってるな。ニヤリ)」
プロイセン王国軍、オーストリア管轄に侵入。→オーストリア帝国が怒って開戦。
バイエルン王国は、オーストリア帝国の味方で参戦。→負け=賠償金支払い。
っていう背景も後押しして、ルートヴィヒ2世の政治案は大臣からことごとく却下される。
ルートヴィヒ2世は政治に失望し、宮廷嫌いに。
音楽が大好き
王様としての仕事もうまくいかないルートヴィヒ2世がしたことは、ワーグナー探し。
ワーグナーは子どもの頃から大ファンだった、オペラ「ローエングリン」の作者。
そういえば、ルートヴィヒ2世が16歳のとき、はじめて「ローエングリン」を見て、周りが引くほど感激して泣いてたらしい。以降、熱狂的ワグネリアン。
ワーグナーおじさんのオペラのために、劇場を作ったり、家をプレゼントしたりお金をどーんと使います。つまり、パトロンになった。もはや心酔。
夢の世界に浸かりだす王様。
これには民衆が黙ってなくて、ワーグナーはミュンヘンから追放される。
ちなみに、ワーグナーは作った劇場はドイツ東部のバイロイトにあります。世界中から音楽ファンが集まるバイロイト音楽祭。その会場が、リヒャルト・ワーグナー・フェストシュピールハウス(祝祭歌劇場)。ワーグナーが自ら音響効果を考えて設計した、世界でも最高の劇場といわれています。
ワーグナーが暮らしていたハウス・ヴァーンフリートの入口には、ルートヴィヒ2世の胸像があるそうな。見に行きたい。
ここまで知っちゃうと、ローエングリンを見てみたいよう。でもドイツ語分からん・・・。帰国まで我慢。日本で鑑賞できるところはあるんだろうか。
唐突に、ローエングリンあらすじ3行まとめ。
①結婚して王女になるはずだったお姫様のところに悪い魔女登場。
②魔女は弟を白鳥に変えたあげく、姫が弟を殺したっていう噂を流して姫の代わりに王女に。
③困った姫をヒーローのローエングリンが助ける。
ノイシュバンシュタイン城の居間には、ローエングリンの場面絵があります。
大きい!
なのに、こんぶ母は見事に見落としました。笑
見たい見たいって言ってたのに。笑 姉とともに驚愕する。
みなさん気を付けて。
夢のお城建設開始
ルートヴィヒ2世の建てたお城は3つ。
ノイシュバンシュタイン城(未完)
リンダーホフ城
ヘレンキムゼー城(未完)
リンダーホフ城が唯一完成したお城。リンダーの木が大好きだからっていう名前の由来。真下のキッチンから、ご飯乗っけたテーブルごと二階にいる王様の食事部屋にぐいーーんって上げる仕掛けの部屋で有名。テーブルの脚が伸びるっていう。仕組みは歯車(手動)笑。
家来の大変さを思うとふふってなる。大変すぎて、毎食しないルールを家来が作る。そりゃそう。
お城は、大トリアノン宮殿をお手本にしています。名前が一緒だから、フランスのルイ14世が好きだったからなんだって。ちなみに、マリーアントワネットの旦那さんはルイ16世。
ヘレンキムゼー城もノイシュバンシュタイン城と一緒で、未完成。ヘレンキヌ湖に浮かぶ島に建てたからヘレンキムゼー城。
こっちは、ベルサイユ宮殿をお手本にしてみました。
王様の夢見がち行動は加速し、現実から自分の世界に・・・。
ノイシュバンシュタイン城(建て途中)に住み始めた頃には、昼夜逆転生活になる。一人でご飯食べてるのに、お客さんがいるみたいに話したり・・・。
夜中に一人でソリで遊んでいるところを地元住民に目撃されたり・・・。
家来たちの焦りも募る。
ノイシュバンシュタイン城
チケット
チケットセンターは山の麓。チケットセンターでは、当日のチケットのみ購入可。
とはいえ、行ってチケット売り切れとかは嫌だから、ネットで事前予約する人が多いと思う。リンク貼っときます。
注意するのは、予約していても見学開始1時間前までにチケットセンターでお金を払ってチケットを受け取らないといけないということ。
チケットセンターに列ができることもあるので、早め早めに行動した方がよさそう。この辺は本当に時期による。
とはいえ、ストレートに1時間もあると逆に何する?ってこともあるかもだけど。
麓のチケットセンターの周りには、お土産屋さんやレストラン、アイス屋さん・・・。いろいろあります。
シャトルバスに乗ってマリエン橋へ行って(激しくおススメ)。マリエン橋からお城までは徒歩圏内。
お城のそばにもお土産屋さんが1店ありました。
少し下ると、ブルスト(ソーセージ)屋さんやらお土産屋さんやらポツポツ。
そうこうしてたら、1時間なんてすぐだと思います!!
ベスト写真スポット!
どーーーーーん!
お城がとっても綺麗に写せるので絶対に行った方がいいと思う!
麓から出ているシャトルバスに乗って、マリエン橋へ行くとこの写真撮れます。天気がよくて嬉しかったな。
馬車だとマリエン橋へは行かないみたいなので注意。
徒歩でも上がれるけど、結構な山だからオススメしません・・・。
こんぶは、上りはシャトルバス、下りは徒歩でした。
シーズンによっては、マリエン橋から写真を撮る人の行列ができるらしい。友達は、オクトーバーフェストのタイミングで行ったから、バスを降りてから橋に入るまでに時間がかかったって言ってたよ。
こんぶは9月だったから、5分もかからず橋へ行けました。ラッキー。
内部
内部の見学は
控えの間
↓
玉座の間
↓
寝室
↓
居間
↓
洞窟
↓
階段の天井
↓
歌人の間
↓
調理場
の順。見学は、決められたグループに誘導係の人が付いてくれて、一緒に移動する感じ。グループ全員が部屋に入ったら、オーディオガイドがスタート。
ただね、内部の写真撮影は禁止なんですよ・・・。残念!
逆に必死になって見れていいかも?笑
控えの間・居間・洞窟・歌人の間
内部は、ワーグナーのオペラの場面絵がいっぱい!
控えの間は「ニーベルングの指輪」
居間は「ローエングリン」
洞窟「タンホイザー」
外装も内装も本当に美しい。シンプルにすごい!って思うけど、当時はお金ないのにどんどんお金使ってたこともあって評価されてなかった様子。自分の趣味ごりごりだし。
現代で言うと、アイドルの写真貼りまくった感じ・・・なの?うわあ!!!急に。うわあ!!笑 考えるのやめよ。
話を戻して。
この城は中世に建てられたものじゃないけど、王の趣味で中世の城の特徴を取り入れています。オーディオガイドで、ヴァルトブルグ城ってのが出てきて気になったから、この間見学に行った。ルターが隠れて聖書を訳したことでも知られる城。歌人の間の前姿を見た感じがあった。
ノイシュバンシュタイン城の歌人の間は、これをもっと豪華にした感じ。
ヴァルトブルグ城は内装写真OK(有料)だったから、こっちを載せてみる。逆に誤解生みそう。笑
ノイシュバンシュタイン城の洞窟は、ワーグナーの「タンホイザー」の影響ってさっき書いたけど、「タンホイザー」の劇中に出てくる歌合戦の舞台はこのヴァルトブルグ城。
こんな部屋で、
こんな風に歌合戦してたみたい。
それをワーグナーが「タンホイザー」の劇中に出したってことか。
負けたら殺されたりする、命がけの歌合戦。
ワーグナーも中世が好きだったのかな。
玉座の間
また盛大に脱線した。
ほんで玉座の間!ここは未完成だったのがひしひし伝わる。玉座の間なのに玉座ないから。笑
本当は、大理石の階段の上に玉座が置かれる予定だった。
そんなに広くはないんだけど、個人的には、ノイシュバンシュタイン城の内装の中で一番心に残る部屋。ワーグナーは関係ないけど、象徴的な内装がたくさんある。シャンデリアが王の冠=権力の象徴だったりヨーロッパの王の絵がたくさんあったり、空と大地を表す絵があったりとか。神にも認められてる?加護を受けてる?ってなことで神々の絵があったり。
なんか、建築と音楽にハマってお金使いまくった「メルヘン王」とか「狂王」とか言われてるけど、良い王になりたいという願いがあったように感じてちょっと切ない。
純粋に力不足だったのかなあ。
寝室
ルートヴィヒ2世が好きだったロマンチックブルー。カーテンもベッドもロマンチックブルー。もしかして、色の名前は後で付いたのかな。この人ロマンチックやし、みたいな。
ルートヴィヒ2世が40歳のとき、このロマンチックブルーのお布団で寝てたところを、何者かに拉致監禁されます。馬車に乗せられ、シュタルンベルク湖のベルグ城へ。理由は、王様は精神病だから。おまけに王位も剥奪。本当に精神を病んでいたかは諸説あり。
拉致られた翌日、グッテン博士と湖の散歩へ行ったルートヴィヒ2世は、変死。水死体で見つかります。これだけ聞くと、グッテン博士が怪しいよね?・・・が!グッテン博士も一緒に亡くなっています。闇を感じる。(本日2度目)誰かの陰謀としか・・・。この真相は未だ分からず、これも諸説あり!ますます興味深い。
ちなみに、弟のオットーは精神の病気で、30歳~68歳までフルーステンリード城に幽閉されていました。
犬みたいに4つん這いで、農民を撃ったりしたそうな。やばい。でも、これも伝説らしい。
そんな寝室。笑
ルートヴィヒ2世は今・・・
地下墓所には、ルートヴィヒ2世をはじめとするヴィステルバッハ家のみなさんのお墓が。
教会は無料だけど、地下の見学は2€です。
ノイシュバンシュタイン城で、ルートヴィヒ2世のファンになったら、足を運んでみたくなるかもしれません。
以上、ノイシュバンシュタイン城にまつわるお話でした~!